フランスのパリに行ってきました⑮~お金の使い方を工夫しよう~

エッセイ

 2024年9月に、わたしはフランスのパリに10泊したが、お金の使い方に失敗したな、と思うことも多かった。

 フルタイムで仕事をしているため、また、性格がおおざっぱなため、しっかりした下調べができず、余分なお金を使ってしまい、後悔することも多かった。

 日本からパリまでの往復航空チケットは、アゴダサイトで購入し、約14万円だった。後で分かったのだが、スカイスキャナーで調べれば各サイトでの一番お安い航空券を見つけることができるようだ。

 航空券については、金額は妥当かな、とは思うが、到着時間が20時だったのは、よくなかった。お安い航空券は、どうしても、朝6時着だったり、夜遅い時間に到着だったりで、まあ、人気のない航空券だからプライスダウンしているのだが、夜遅く着けば、結局、タクシーでホテルまで向かわなければならなくなり、危険度も増す。ここは、早朝着便を選ぶべきだったと思う。

 そして、パリのホテルは、非常に高い。わたしが泊まったホテルも、10連泊したから朝食付きで1泊3万円弱だったが、(時間に余裕があれば)Airbnbで評価の高いホストさんからマルシェやスーパーマーケットに近いアパートを借りて、自炊も楽しみ、地元のパンや果物を食べてみる、というゆったりした旅行の方が、充実した時間を過ごせたような気がする。

 そういう節度を持っていた方が、おしゃれなカフェや、たまに評判の良いレストランで美味しいフランス料理を楽しむ時間もひときわ輝いてくると思う。

 また、わたしは、ホテル間を移動するのが億劫で、ピガールのホテルに10連泊したのだが、ホテルにはそれぞれ良いところとそうでないところがあるので、一か所を定宿にせず、いろんなパリの場所を楽しんだ方が良いような気がした。まあ、わたしの場合、『フランスのパリに行ってきました①~宿泊初日、ホテルで洗礼を受ける~』に書いたように、ホテルの社員で、夜間担当の、6,70代のムッシューといろんな話をして、(オールドタイプの)パリジャンのひとつの考え方と触れ合い、興味深くはあったが、自分の中にフランス人の固定概念のようなものが出来てしまったのは、どうだかなあ、と思う。(そう言えば、ムッシューは、わたしを「マダム○○○」と名前で呼んでくれていたのに、わたしは彼の名前を知らないのだった)

 今度は、一泊は、シャンゼリゼ通りの近くに泊まり、夜のライトアップされたシャンゼリゼ通りとシャンパンカラーのエッフェル塔を見てみたい。

 わたしは、タクシーに乗ったのは2回だけで、それは、今でもやむを得ない時だったと思うが、チケットやNavigoカードを買ってバスに乗れば90分以内なら2.1ユーロ(2024年当時)で、何回でも乗り継ぐことができる。(同じチケットで、メトロにも乗れるが、メトロには若いスリ集団がいることもあるのでお勧めしない。しかし、荷物を抱きしめ警戒していれば寄ってこないし、バスよりも時間通りに来て、速く目的地に着くことができる)

 また、前回も書いたが、パリの観光地の入場券は、ほとんどネットで購入するようになっていて、日にちが差し迫っている場合は、公式サイトでは売り切れ、業者の、お高い入場券を購入するほかなくなるので、今度行く時は事前に購入するようにしたい。

 パリには、無料の博物館(香水博物館やヴィクトル・ユゴー記念館、古文書博物館など)も多く、街自体が博物館のように美しい建物でできているので、散策するだけでも心が満たされる。

 毎月第一日曜日はルーブル美術館やオルセー美術館を始め、多くの美術館・博物館が無料になるので、事前予約をして2か所くらい回ると、とってもお得になる。

 多くの公衆トイレは、使用するのに1.5ユーロ~2.5ユーロほどお金がかかるので、カフェやレストランではもちろん、美術館や博物館などの施設、百貨店、パリ市役所などで無料のトイレに行くよう心がけていた。

 節約って、なんだかんだ言って楽しいから、窓からの景色が最高のアパートメントを借りて、朝、コーヒーを淹れ、昨晩買ったクロワッサンにチーズを挟み、ブラックベリーやプラムを楽しむようなフランス旅行が、わたしにはきらめいて見える。夕食は、ベーコンたっぷりの野菜スープを作るのもヘルシーだし。

 節約とは関係ないけれど、シャルル・ド・ゴール空港で、制服を着た、背の高い、それは美しい黒人男性を見かけた。年甲斐もなく、わたしは目を大きく開けて見つめてしまったが、彼は、わたしの視線に気づき、濡れたような睫毛を床に落とし、深く頷いた。あれは、美しく生まれた人の持つ、「美し過ぎて、ごめんね」という余裕だろう。

 そういえば、あのお兄さんと眼が合って、ときめいたことも無料だったな。

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