トキメクことを可能な限りやってみる

エッセイ

 ついに、憧れのバリュミューダトースターを購入した。ネットフリマで未使用・未開封のものを、送料込みで23,000円で買った。ディスカウントショップでも、35,000円を悠に超えていることを思えば、お得な買い物だったと思う。

 バリュミューダトースターはずっと前から気になっていたが、3,000円ほどで購入したトースター(20年選手)を使っていたので、壊れてもいないものを捨てるわけにもいかず、長い間我慢していた。

 23,000円のトースターは、わたしにとっては贅沢品。一週間前に使っていたトースターが壊れた時も、正直ちょっと悩んだ。

 しかし、youtube で勝間和代さんが、

「自分が死ぬ時、あれをやっとけば良かったと後悔しないで済むように、心からやりたいことは可能な限りやりましょう」

 と、仰っていたのを思い出した。タイムバケットというヤツですな。平均寿命から換算して、いつまでにこれをやる、とスケジューリングしないといけない歳に、わたしもなったのだ。

 「人生がときめく片づけの魔法」で、一躍有名になった、片付けコンサルタントの近藤麻理恵さんは、

「ときめかなくなったものは捨てましょう」

 と、仰った。

 アラカンのわたしは、ときめかないものは捨てまくり、旅行や趣味など、もう、ときめくことだけをやっていきたい。死ぬ時に、ああ、やりたいことはやった、と心から思いたい。(先立つものがないと何もできないから、もう少し仕事は続ける)

 しかし、バリュミューダトースターで食パンを焼いても、当たり前だが、バターやイースト、蜂蜜などの焼きたてパンの幸せな香りが漂うことはなかった。確かに外はカリッと、中はしっとりと焼けているけれど、あの「焼き立てのパンをご自宅で」は違う気がする。

 え、あ、あれって「トースターで焼き立てのパンをご自宅で」っていう意味なの?それなら、3,000円のトースターでいいじゃん! とすぐに、意固地になるわたし。

(注 : バリュミューダトースターは見た目もとてもスタイリッシュで、スチームで焼いたパンの食感は普通のトースターで焼いたものとは、確かに違うと思います)

コメント