コロナが流行り出して、皆がマスクを付けるようになり、化粧品が売れなくなった、という話はよく聞く。
わたしも、昼休憩に化粧直しをしなくなった。わたしに限らず、職場のトイレで歯磨きはしても、化粧直しなど、誰もしなくなった。
必然的に、粉ファンデと口紅を買わなくなった。だって、必要ないんだもん。(ちなみに、わたしが使っていた粉ファンデは資生堂で一番安い、800円のもの。口紅はシャネルの238番の新品をメルカリで半額くらいで買っていた)
猫を飼う前は、香水を付けていたこともある。わたしが好きだったのはシャネルのチャンスとゲランのモンゲラン。冬はモンゲランにマダカスカルヴァニラを足して付けていた。それで、気分がとろんと温まった。たまに、ゲランのミツコも付けていたが、
「子どもの頃に嗅いだ、親戚のオバサンの臭いがする」
と、夫に言われ、引き出しの奥にしまった。
今は、鋭い嗅覚を持つ猫を飼っているので、たまにキャップを取って香水の匂いを楽しむくらい。(猫にストレスを与えられないからね)
香水は、ファーストノート、ミドルノート、ラストノートと付けているうちに香りが体温と混ざり合い変わっていくのが楽しい。一度、ダークブルー(つまり紺色)のコートを着た白人男性とすれ違った時、それは深く美しい香りがして、何という香水だろう、と振り返ったこともある。香水が付けている人の印象を深くすることに気付いた瞬間だった。
日本は香水砂漠で、無臭が一番な国・・・。香害で苦しむ人もいるから、むやみにつけるのも良くないかもですね。
さて、化粧品に話を戻すと、職場の女性たちが目から上だけしかファンデも塗らず、眉と目元だけ何とか華やかにしているだけに気が付いた。目の上の部分はクリアな肌で、目の下の部分は素の肌。くっきりと色の境があるのだ。どっちが素敵に見えるかは置いておいて。
「だって、マスクしているから、目から下の部分は日焼けしないし」
と、彼女たちは口をそろえて言う。
「食事する時はどうするの?」
と、尋ねたら、
「職場では、マスクを取ったらササっと食べます。まあ、誰もわたしの顔なんて見てませんから」
ですって。最近の若い女性はサバサバしている。(コロナでおしゃれをする気が削がれているのかも)
これでは、口紅なんて、まだまだ売れませんね。
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