娘や、若い女性に伝えたいこと

エッセイ

 30年ほど前、「冬のソナタ」という韓国ドラマが流行っていて、夜の9時になると、夫と二人でテレビの前に寝転んで見ていた。わたしの夫は、映画やドラマを見るのがあまり好きではない。すぐにうとうとし始めるので、次第に筋が分からなくなるようだ。

 夫が「冬のソナタ」をどれくらい見ていたのか分からないけれど、美しく透明感のあるチェ・ジウと少女漫画に出てきそうな長身で端正な顔立ちのヨンさまを見るたびに、うっとりしたものだった。音楽も切なくて、チェ、ジウが着ていた洋服もシックでステキだった。もう、全部好き。

 でも、気になったのは、登場人物全員が初恋というものを美化し、強迫神経症患者のように苦しむストーリーであるところ。(今の韓国人は違うのかもしれないけれど)

 25年前、韓国人の年下の友人がいて、仲良くなったわたしに、しきりに話していたのも「初恋」の人のこと。詳しくは書けないけれど、話すたびに泣いていた。

 韓国人は「初恋」とか「初雪」にこだわるみたい。若い韓国人は「初雪」の日は、恋人と一緒でないとショック状態になるようだ。(これは、ちょっと誇張しすぎ?)

 他国の文化にあれこれ言うつもりはないけれど、結構、危険な思い込みのような気がする。毎日が初恋の命日、じゃ、心も病んでしまう。しかも、こういうのって、美化され続けていくのではなかろうか。

 それより、林真理子さんの著書名の「最初の男はたたき台」という言葉に、私は一票を投じたい。この言葉が広まれば良いな、とさえ思う。

 わたしの娘は、まだ十代。そんな若い、すべての女性に言いたい。男のことなんかで傷つくな、と。

 娘よ、最初の男はたたき台、よ。上手くいかなかった恋は、すべてたたき台なの。どんなに嫌なことがあっても、すぐに立ち上がって、前に前に進むのよ。すぐによ!

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