素でいられる人と付き合うと、人生は楽になる

エッセイ

 ――人間関係で気を遣い過ぎて、疲れてしまうことはありませんか。そういう相手ほど魅力的だったりする。わたしも気づけば無理をしていた。あとで、どっと疲れてしまう。そんなことを何度も繰り返してきた。――

 話していて、何となく気を遣ってしまう人がいる。

 そういう人って、得てして個性が強かったり、魅力的だったりする。

 だから、過剰に褒めたり、何か贈ったり、話を盛り上げてしまうことがある。そして、後で語り過ぎた自分を反省する。

 わたしが付き合う人に望むことは、自分が素でいられるということ。

 結婚相手に望むことも、一番は自分が素でいられることだった。

 子どもの頃から、母親の顔色をうかがいながら育った。母は、わたしの言葉ひとつで、何時間でも責め立てた。どういう意味だったのか、なぜそんなことを言われなければならないのか……。同じ言葉が何度も繰り返された。

 言葉は大事だけれど、人は気持ちの反対のことを言うこともあるし、心を載せずに出てしまうこともある。

 うっかり母の言葉を聞き逃せば、頬を叩かれた。

 気を遣って生活しないといけないのなら、ずっとひとりでいい、そう思った。

 幸い願いは叶い、口が滑って言い過ぎることがあっても、はっと顔色をうかがう必要はない。

 夫が話をしている最中に、眠り込むことだってある。夫はそっと毛布を掛けてくれる。

 深刻でないところもいい。

 愚痴も悪口も言わない。

 YouTubeでなく、テレビを見て、笑っている。

「今の面白かったね」

 わたしも笑う。

 明日のことを考えられる。

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