YouTuberを始める前に、やめた話

エッセイ

 退職して時間ができると、何か新しいことを始めたくなる。

 できれば、お金にもなればいい。

 散歩の途中で、塾やカフェの求人を眺める。

 でも、自分の時間を切り売りする働き方には、もう戻りたくない。

 そんなとき、「YouTuber」という言葉が浮かんだ。

 うまくいけば、毎月収入が入るらしい。

 少しでもいいから、そんな流れに乗れたら――と思う。

 では、何を発信するのか。

 まず、好きな指輪について話してみる。

 シャネルやカルティエを並べて、「きれいですね」と言う。

 でも、そこで終わってしまう。

 続けるには、新しいものを買い続けなければならない。

 何だか、貯金がなくなってしまいそう。

 では、料理。

 けれど、わたしは掃除が苦手で、シンクやガス台を磨くことを想像しただけで、気が重くなる。

 では、海外旅行。

 一人で街を歩きながら撮影する。それは少し楽しそうだ。

 しかし、カメラを回している間に、荷物を盗まれる気しかしない。

 あるいは、転ぶ、ぶつかる。壊す。

 ――やめておこう。

 そうやって考えていくと、公園の清掃のボランティアが、妙に輝いて見えてくる。

 朝、草むらの缶を拾い、終わればお茶を飲んで、「お疲れ様」と笑う。

 それくらいで、いいのかもしれない。

 夫は、愛好会と少し離れたところで、同じピッチで公園を走っている。

 そのくらいの距離が、ちょうどいい。

 何かを始めなくてもいい。

 無理に続けなくてもいい。

 そう思えたとき、少しだけ、肩の力が抜けた。

 気楽でいることは、案外、いちばん贅沢なのかもしれない。

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