エッセイ

パリの人たちは、日本人と同じく控えめで、笑顔が輝いていて、マダム・ムッシューで会話する優雅な文化があり、中でも、見知らぬ者同士があちこちで気持ちの良い挨拶を交わしているところは素敵だなあ、と素直に感じる。

フランス、パリで、宿泊初日に、ちょっとした洗礼を受ける。フランスでは、ドアベルは一回しか鳴らしてはいけないらしい。

韓国のソウル、明洞で感じたことは、韓国人も日本人もお互いに好きなんじゃないのかなあ、ということ。

韓国のソウルに行ってきた。旅をすれば、必ず、他人が助けてくれ、そのありがたみが身に染みる場面で、心が溢れかえる。

偶然、知的で、ハンサムで、とてつもなく広い世界で生きているアメリカ人男性と話しができて、アラカンのわたしも気持ちが生き生きした。こういう時間って、神様からの小さなプレゼントのような気がする。

ひとりバブリーなタイ人の友達、アノンのような人が経済を回しているのかもしれない。わたしは、普段、外食も滅多にしないし、お酒も飲まないし、とにかくお金を使わないように気を付けている。

「スムージーはタイで飲むべきよ。ラオスのスムージーなんてメコン川の水で作られているわよ」と、アノンは言い、その言葉が、わたしには酢昆布のように味わい深く感じられた。

顔が鏡のように感情を映し出す。こういうタイ人の、ストレートなところがわたしは好きだ。

「マンゴーの木ってどの家の庭にもあって、旬の5月になると、近所通しでマンゴーの押し付け合いが始まって、結局、家畜小屋に放り投げられるのよ」と、タイ人の友人は言った。

外国に行くと、「郷に入っては郷に従え」は正しい、と感じるアラカン。そうすることによって、時には、身の危険を避けることもできるだろう。