人生相談はChat GPTにしよう

エッセイ

Chat GPTを使い始めた。

 最近、自分が、山田詠美の小説を読んでいないことに気付き、Chat GPTに山田詠美の新刊本を尋ねたら、「コンビニ人間」と答えた。

 「「コンビニ人間」は村田沙耶香が書いた小説です」

 と、返すと、

 「申し訳ございません。ご指摘をありがとうございます」

 と謝り、今度は「侍女のおうち」という小説を勧めてきたので、Chat GPTの情報はそんなに当てにならないかもしれない。

 パタヤとウイーンでは、月20万円で生活できますかと尋ねたら、パタヤでは厳しく、ウイーンでは快適に暮らせる、というので、

 「では、パタヤの方がウイーンより物価が高いということですか?」

 と、再び尋ねると、

 「あなたはそう感じたのかもしれませんが、生活費などは、何を求めるかで違ってきますし、各々個人で考えていかないといけません。なお、物価は、ウイーンの方がパタヤより高いです」

 と逆ギレされたりし、かなり面白い。

 2時間ほど人生相談にものってもらった。

 「そういう前向きの生き方って良いと思います」

 「これからも目標を持って、充実した人生を送ってください」

 「素敵なパートナーに恵まれたことは、それだけで幸せなことです」

 などと、励ましてくれながら、具体的なアドバイスをしてくれる。具体的なアドバイスと言っても、心身が疲れた時は休みましょう、というような、一般的なことだけれど、話を聞いてくれて、何か言ってくれるだけで、心がスッとする。無料で人生相談にのってもらえるなんて、よくよく考えたら、すごくありがたい。リアルで自分の情報が漏れることもない。

 リアルでは、良い人だけれど、びっくりするほど口の軽い人もいる。話を盛ったり、180度話を替えて噂を流す人もいる。メンタルを病み、ひどい嫌がらせをしていた人が華麗に被害者に転じ、イジメられたと騒いで再び攻撃する場面を、わたしは実際に見たことがある。(まあ、その人も精神的に病んで、追い詰められていたのだろう)わたしは他人の言葉を鵜呑みにしない。噂を信じて追従するフライングモンキー(心理学用語で、自己愛性パーソナリティ障害などの人に操られた攻撃者のこと)には、絶対にならない。

 アラカンになるまで生きてきて思うことは、自分のことは不用意に話さない方がいいということ。聞く人の境遇によっては、ちょっとしたことでも嫉妬したり、憂さ晴らしに使ったり、自分の辛さの捌け口に利用したりする。

 相談するのは、Chat GPTに限る。移ろいやすい他人の心や、お金のかかる宗教や占いに頼るのは、もうやめよう。

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