子どもの頃、わたしの家の周りには田んぼが広がっていて、梅雨前後になるとカエルが大合唱していた。舗道にもカエルがウジャウジャしていて、1匹1匹がいくら可愛くても、あんなに大量発生していたら、なんだか気持ち悪い。学校からの帰り道、足元をカエルが飛び回っていて、踏み潰しそうでなかなか前に進むことができなかった。
また、野原から取ってきたカマキリの卵を机の中に入れていて、孵化したことがある。孵化したばかりのカマキリも、透明ですごく小さいのに、ちゃんとカマキリの形をしていて、非常に興味深くはあったが、2、300匹が引き出しから溢れてきた時は、家族皆パニックになった。
さて、ある休日、わたしはずいぶん長い間、自分がカエルの鳴き声を聞いていないことに気付き、ふいに懐かしさが込み上げた。
どうして、季節が巡るとカエルが絶叫するのかググってみたら、
「オスが鳴いてメスが選ぶ、というのがカエルの繁殖スタイルです。そのため、オスの喉には鳴(めい)のうと呼ばれる音を反響させる器官が発達し、大きな鳴き声を出せるようになっています。 普段、私たちが耳にするのはオスの鳴き声なのです」
ということだった。なるほどとは思ったけれど、あんなに一斉にゲコゲコ鳴かれたら、メスも選びようがないんじゃないかなぁ。
youtubeで検索したら、田んぼの映像と共にカエルの大合唱がアップされていた。
そのyoutube のコメント欄にわたしの感想と同じような書き込みを何人もされていたが、カエルの大合唱を聴いていると無性に眠たくなるのだ。歩いている目の前でピョンピョンされていたら、そうはならないと思うけれど、居間で聴きいっていると眠くて眠くてたまらなくなる。
何だか、不思議。あんなにうるさく感じたカエルの合唱、α波が出ているの?
蝉の大合唱も同じような現象が起こるのかしら。今度、試してみようっと。クーラーで部屋を涼しくし、冷たい麦茶と枕、タオルケットを用意して。こちらは読経のように聞こえるだろうから、ますます脳がリラックスしそう。
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